実績7:The Best Doctors in Japan: 2012-2013に選出




医師が選ぶ「自分や家族が受診したい医師」The Best Doctors in Japan: 2012-2013に選出していただきました。同じ専門領域の医師が「もしあなたやあなたのご家族が、あなたの専門分野の病気にかかった場合、どの医師に治療をお願いしますか」とのアンケートでピア・レビューし、上位1-5%の医師がバイアスなく推薦選出されるシステムですので、非常に光栄であるとともに既に登録されておられる先生方のご推薦に御礼申し上げます。登録されている医師のリストは登録医の中でも未公開で、患者さまのご要望に応じ、情報提供されるシステムです。
ベストドクターズ社公式サイト:
http://www.bestdoctors.jp/index.html
米国ベストドクターズ社公式サイト:
http://www.bestdoctors.com/bd/index.php
(1)FindBestDocTM(ファインド・ベスト・ドック=専門医紹介サービス)
ピアレビュー調査により選ばれた日本国内の医師をご紹介するサービスです。現在データベースに登録されている、北海道から沖縄にいたる全国約4300名の医師の中から、症例に合った医師をご紹介いたします。(医師数は、2010年12月現在)サービス提供対象疾患と診断され、現在の主治医の治療方針に不安がある他の医師の見解も聞いてみたいとお考えの方へ、病名、病状に合致した専門医リスト(最大3名)をご案内します。 ※当サービスにおける専門医とは、ベストドクターズ社独自調査によって選出された医師を指します。
(2)InterConsultationTM(インターコンサルテーション=セカンド・オピニオン取得代行サービス)
国の枠組みにとらわれず、各国のピアレビュー調査により選ばれた医師からのセカンドオピニオンお取り寄せをご支援いたします。
(3)FindBestCareTM(ファインド・ベスト・ケア)
何らかの事情により海外での治療を希望される方に、渡航先の医師をご紹介いたします。サービス提供対象疾患と診断され、米国の病院でしか治療できない、と診断された最初から医学の最先端である米国で治療したい などの理由で、米国での治療を希望される方へは、ベストドクターズ社のネットワークを駆使して、米国施設での治療を手配します。※FindBestCareにかかる一切の経費はすべて利用される方のご負担となります。なお、ご利用前にお見積もりを提出します。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
ベストドクターズ社(Best Doctors, Inc.、本社は米国マサチューセッツ州ボストン)は、1989年に、ハーバード大学医学部所属の医師2名によって設立されました。病に苦しむ方々が最良の医療を受けられるように、という深い思いが設立の礎であり、創業20年を越える今も、脈々と受け継がれる理念です。独自の調査によって選出された優れた医師によるセカンド・オピニオンや、名医情報の提供で、重篤な病気に苦しむ方々のお役に立ってまいりました。2001年には同業他社を買収しさらに名医データベースを強化しています。ご相談をお受けした症例について、正確でバイアスのない、患者様に寄り添う情報をご提供することが、私たちベストドクターズ社の使命です。
具体的には、米国の一流企業や一部の日本企業で行われている人事評価制度(ピア・レビュー)の仕組みと同様ですが、これを医学界という途方もなく広い範囲で行っています、つまり、全世界の100万人におよぶ医師に「もしあなたやあなたのご家族が、あなたの専門分野の病気にかかった場合、どの医師に治療をお願いしますか」というアンケートを毎年繰り返し、40以上の専門分野、400以上の副専門分野から、それぞれの国での医師全体の1〜5%程度)を名医(Best Doctors)と認定登録しています。この調査は毎年繰り返されるため、ベストドクターズ社の名医データベースは常に医療の最前線で活躍している、経験豊富な医師のみが登録されています。なおベストドクターズ、Best Doctorsおよびstar-in-crossロゴは、米国およびその他の国におけるBest Doctors, Inc.の商標で、ライセンス許可のもと使用されています。

実績6:開院(2007年5月)から2012年5月末までのAoyamaCLの実績




● 医療法人社団青山内科クリニック(胃大腸内視鏡/IBD)
内視鏡/ピロリ/IBD(潰瘍性大腸炎,クローン病)専門クリニック
高い専門性をきめ細かい配慮で提供 

ポリシー:身体的負担回避・時間的負担回避・情報公開
炭酸ガス送気・十分な鎮静による苦痛のない内視鏡検査
NBI搭載最新機器・検査時に即時大腸ポリープ切除
メール予約対応・結果郵送で内視鏡検査は極力One visit・長期処方

開院後5年の実績(2007年5月-2012年5月)                  
胃内視鏡 6675件 大腸内視鏡 8065件 総数 14740件
(現在年間 胃1400件, 大腸1800件ペース すべて院長施行)
大腸内視鏡:盲腸到達率99.9%以上 平均到達時間5分以内

潰瘍性大腸炎322名、クローン病55名
血球除去療法,レミケード(土曜日、夜間可),ATM 
ピロリ除菌1800件:1-5次(PCアレルギー含)
IBD,IBS,GERD,ピロリ除菌でII/III相治験多数

休診日(木・一部 土)院外入院複数施設でESD治療
298病変(胃179/ 大腸91/ 食道19/ 十二指腸6/ 小腸3)

朝日新聞Green Family「胃腸コラム」隔月連載
NHKためしてガッテン出演(2010年1月27日放映)
「ピロリ菌感染6000万人 がんと胃炎の分かれ道」

●医学プロフィール
甲陽学院中高等学校を経て1980年神戸大学医学部卒業、第2内科入局 1998年神戸大学助教授(准教授)光学医療診療部(内視鏡部)部長 国内外で活躍後 2007年青山内科クリニック開設 2010年医療法人設立 現在に至る。神戸市中央区医師会所属。

大腸内視鏡指導ライヴデモンストレーション
シンガポール(1999年)上海, 重慶(2001年)北京(2002年)
第12回日本ヘリコバクター学会会長(2006年:ピロリ菌発見者ノーベル賞受賞 R.Warren博士招聘)
日本消化器内視鏡学会評議員指導医, 日本消化器病学会評議員専門医, 日本へリコバクター学会理事認定医, 日本消化管学会代議員胃腸認定医 他多数

●音楽プロフィール
声楽を、故 梅田正己、ブルーノ・ペラガッテイ、山本裕之、指揮を宇宿允人、和声学を中村茂隆、各氏に師事。

声楽では2002年関西フィルでオペラアリアを共演 他 ロドルフォ(ボエーム)、アルフレード(椿姫)、ホセ(カルメン)、ピンカートン(蝶々夫人)他 多数出演。カンターレマンジャーレ企画(2008年第1回ルミナス神戸2船上コンサート 2009-2011年第2-4回ホテル・ラ・スイート神戸ハーバーランド コンサート)も始める。第4,5回日本演奏家コンクール本選入選。第12回日本クラシック音楽コンクール大阪本選好演賞。

指揮では1977年プッチーニグロリアミサ本邦初演後、2002年ニューオペラシアター神戸でサウンドオブミュージック編曲・指揮、他、チャイコフスキー ロミオとジュリエット、弦楽セレナーデ、交響曲5番 他多数指揮 

    

実績5:開院(2007年5月)から2010年12月末までのAoyamaCLにおける胃大腸内視鏡検査




2007年5月から2010年12月までの内視鏡検査

実績 4:開院(2007年5月)から2009年5月まで開院後2年間のAoyamaCLにおける胃大腸内視鏡検査




2007年5月14日開院させていただき丁度2周年を迎えました。2007年開院前日5月13日(日)スタッフの知人のご協力を得て模擬診療として第1例の内視鏡を始めてからGIF:胃内視鏡2111件、CF:大腸内視鏡2653件、総計4764件となりました。開院半年目から一度来院された方のご紹介による来院が増加し始めましたが、特に大腸内視鏡では以前、痛かったり、全大腸内視鏡検査が不成功に終わられた方の割合が増えて来ていますが、患者さまの年齢、体格、手術既往の有無などから3種類のスコープを使い分ける(途中変更もある)、炭酸ガス送気、によりその殆ど全てで短時間に成功終了できていますし、丁寧な問診、患者さまの来院方法、同行者の有無などきめ細かく把握し、患者さまの希望を尊重した鎮静により苦痛のない検査を実現出来る様スタッフ一丸となって取り組んでおります。

院長は豊富な内視鏡検査の経験を有しており、胃内視鏡・大腸内視鏡ともに約9割の方にとっては鎮静剤なしでも楽に検査をうけていただける技量を有しており、大腸内視鏡検査では盲腸到達率99.5%以上盲腸到達時間平均5分以下ですが、高度の憩室で細くなった腸、逆に非常に長い腸、婦人科・外科手術既往の癒着の場合は残念ながら苦痛を伴う場合もありますし、苦痛の感じ方そのものにも個人差があります(蠕動の強い過敏性腸症候群の場合など)。従って、大腸内視鏡では(盲腸部到達時間がやや難易度が高くでも10分以内で挿入できる技量が前提ではありますが)全ての方に苦痛を感じない検査を施行するためには鎮静剤が必要と考えています。また、胃内視鏡こそ、挿入技術でカバーできない嚥下反射が強い方がおられますし、検査が初めての場合は緊張して当然で、それだけで精神的に苦痛です。
http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/47-3.jpg
http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/47-1.jpg
http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/47-2.jpg

従って「鎮静しないでも楽に検査を施行できる技量(無理な操作をしていない)を前庭として、加えて、ご希望を前提に患者様個々の状況に応じた鎮静を加える」ことで初めて、安全、かつ、苦痛とは無縁の検査を提供できると考えています。この点は、院長自身内視鏡検査を受け、苦痛を発生する状況をわざと作り痛みを経験した経緯から、いくら短時間であっても、少しでも苦痛がある状態での強引な検査継続はあってはならないと肝に銘じているからです。

当クリニックでは患者様のご希望により下記(A)(B)(C)のいずれかで検査を開始し、必要であれば検査中の鎮静剤・鎮痛剤追加もきめ細かく対応しています。申し上げましたように楽に検査を受けていただくことは十分に内視鏡観察を遂行できること直結しますので、過去にご経験がおありの方で(A)でも十分楽にお受けになれる場合は別にして、特に内視鏡検査が初めての方には鎮静剤投与をお薦めします(静脈注射による麻酔で、全身麻酔ではありません)。

(A)鎮静剤を使用しない
(B)ぼやっとするが検査は覚えている程度に鎮静剤を使用する=ご自身の画像を見る事ができる
(C)検査そのものを覚えていない程度に鎮静剤を使用する=眼が覚めたら検査が終わっている

薬の効果には個人差がかなりありますが(睡眠導入剤、安定剤常用、アルコール多飲の方は効きが悪いです)、豊富な経験から、鎮静剤の種類、量をきめ細かく調整しご希望を叶えるよう努力し、経緯は詳細にカルテに記録し次回に活かせるよう対応しております。また鎮静剤の合併症である呼吸抑制に対するリスクマネージメントも万全ですので遠慮無くご希望をお聞かせください。

強い鎮静をすると大腸内視鏡で穿孔のリスクがわからない、との情報もあるようですが、穿孔のリスクは、内視鏡挿入時の術者の感触で判断すべき(できる)ものであり、患者様の痛みを指標に判断すべきものではない(不要)と考えます。

なお、上部については経鼻内視鏡も選択いただいており、経口内視鏡で以前お辛かった方で鎮静剤投与を希望されない場合には選択肢としてご相談下さい。

実績3:開院(2007年5月)から2008年11月までのAoyama CLにおける潰瘍性大腸炎




クリニック開院に際し、前職 神戸大学病院から63名の潰瘍性大腸炎の患者様が継続治療でクリニックにお越しいただきましたが、開院後87名の方があらたに来院され、2008年11月の段階で150名になりました。下記の治療方針で臨んでおり、長期のステロイド服用であった方々のステロイド離脱に成功しています。近況報告 Report 58、60もご参照ください。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 #1:潰瘍性大腸炎の70%の方は5-ASA製剤(ペンタサなど)+注腸で制御できるが残り30%はステロイド使用が必要。ステロイドは即効性で有用な治療薬だが、総投与量10000mg=10gで重篤な副作用発現が有意に高率になることから下記の点に留意しステロイド漬けにしないことが重要。
 #2:増悪時にはペンタサを4000mgまで活用する。これは内服では従来の250mg錠で16錠、あたらしく使用できるようになった500mg錠で8錠に相当、遠位型には内服3000mg(250mg錠で12錠、500mg錠剤で6錠)+ペンタサ注腸(1000mg含有)が有効な場合が多い。
http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/56-2.jpg
 #3:ステロイド使用時の反応は、有効で中止再燃しない方が50%、有効だが減量中止再燃する方が25% =ステロイド依存性、無効25%=ステロイド 抵抗性に大別出来る。ステロイド依存性の方の維持療法にステロイドを使用長期使用することは避けねばならない。これはステロイド漬けの最大の原因であり、その回避のためには免疫抑制剤(AZA=イムラン、アザニン 6MP=ロイケリン)を活用する。2006年8月からAZA/6MP使用は保険診療適用になっているし、そのモニタリングは適用外だが可能になった(6TGN)。ステロイド依存性UCの維持療法は少量ステロイドではなく免疫抑制剤であることを医療従事者は認識し、その使用に精通しておく必要がある。
 #4:除去療法は2クール(10-11回)施行でステロイドと同等の効果が得られるが副作用は有意に少ないが改善速度が遅く病勢に余裕が必要。
 #5:ATMは、クリニックでの30名のべ40回の成績では、増悪はなく70%が有効だが、有効例中半数は再燃する(全体として、3分の1改善し維持、3分の1改善するが再燃、3分の1無効)。したがって5-ASA+注腸までは十分量使用し効果を確認かつ継続することが望ましい。10%が服薬完遂できないが、中断例で著功が多い。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ペンタサを十分使用することで全体の70%がステロイド使用せず制御出来ること、免疫抑制剤を活用しステロイド維持療法は避けるべきであることはクローン病でも同様であり、増悪時で病勢に余裕がある場合は、レミケード使用の前に免疫抑制剤を使用し、その効果不十分例をレミケード対象とすべきであると考えています(レミケード使用時には必ず免疫抑制剤が使用されていることになる)。


実績2:開院(2007年5月)から2008年12月までの休診日院外施設でのESD(切開剥離)治療




クリニック休診日である木曜日、第2、4土曜日には複数の院外入院施設でESD(切開剥離)治療を継続させていただく機会をいただいています。胃癌のみならず、食道、大腸、十二指腸、小腸と全消化管に亘り、71件になりました。そのうち25件はクリニックで診断した(大きさから入院前提での治療が好ましい)内視鏡治療適応病変であり、クリニックで外来切除出来ない病変も自らで治療を完遂できています。

各々の内視鏡写真は、その都度、近況報告Reportにアップして来ましたが、胃、十二指腸、大腸、食道、小腸の各臓器から特徴ある例をふり返ってみました(詳細は各近況報告をご参照ください)。左内視鏡写真の上段から、胃癌サイズ95x55mmの一括ESD切除例、回盲弁上唇を占拠するLST−G例、食道ESD切除例、十二指腸球部へ浸潤した胃癌(かつペースメーカー)のため十二指腸球部内反転操作でESD切除例、潰瘍性大腸炎合併のLSTでp53陽性であったが内視鏡的にSporadicと判断したESD切除例、Bauhin弁を介して回腸から盲腸へ拡がるESD切除例です。特に2008年6月28日南大阪病院で施行させていただいた胃癌サイズ95x55mmの一括ESD切除例は今までで最大ですので、さらに抜粋した写真を続けてアップしています。

ESD(切開剥離)法による消化管腫瘍内視鏡切除は、腫瘍が内視鏡治療適応であれば切除サイズの制限なく(外科手術ではなく)内視鏡切除を可能にする画期的な方法であり、1990年代後半より切開メス、機器の発展とともに試行錯誤が繰り返され、2004年4月から胃癌が保険診療適応になりました。神戸大学には、在職中2001年から国立がんセンターよりいち早くESDを導入し展開して来ましたが、神戸大学臓器再編では純粋な医療から離れた動きに翻弄されるターゲットになった経緯もあり非常に残念に思っております。

ESDによる消化管腫瘍内視鏡切除は従来法とは一線を画する高い技術を要求され、中規模以上の基幹病院でも、今なお最も導入し易い胃ESDですら対応していない施設が散見される状況ですが、大学を離れてなお(クリニック休診日に)胃ESDのみならず難易度の高い大腸、食道ESD、極めて稀な十二指腸、小腸ESD治療の蓄積を継続できております事は、治療の機会をいただいております定期/不定期におうかがいしている複数の医療施設の皆様のご支援の賜であり厚く御礼申し上げますと共に、クリニックの大腸内視鏡検査におきまして、内視鏡切除適応腫瘍の99%は即時外来日帰り切除ができております点につきましては、内視鏡治療の重大な合併症である出血、穿孔に対する対処を含めた究極の内視鏡技術/判断力が要求されるESDを自ら施行している経験に裏打ちされてのものと考えています(Q&A3、近況報告20、26、36参照)。

不定期におうかがいしている施設は主として木曜日午後、月2回を充当しております。早い目にご連絡いただけましたら新規施設でのESD(必要があればERCP系治療)対応が可能ですのでご連絡いただけましたら幸甚です。

実績1:開院(2007年5月)から2008年12月までのAoyama CLにおける胃大腸内視鏡検査




2007年5月13日から2008年12月末までの内視鏡検査は胃内視鏡1652件、大腸内視鏡2028件、総数3680件になりました。鎮静剤使用はご希望を尊重し、少しでも苦痛があれば、検査中でも、鎮静なしの場合は投与開始、鎮静の場合は追加し、苦痛の全くない検査を提供します。

大腸内視鏡は、過去、痛み、癒着、過長などで全大腸内視鏡検査が不成功に終わった方々が多数来院されていますが、99.5%で成功し3分の2では5分以内で盲腸まで到達し10分以上要する場合はわずかです。特に、2008年2月に炭酸ガス送気を導入してからは、特に難易度の高い例でスコープ直線化に有用であり、検査後のお腹の張りもきわめて軽く短時間で消失します。切除すべき大腸ポリープ(腺腫)は、サイズが小さくても全て切除する方向で臨んでおり(クリーンコロン)、約70%の方で大腸ポリープを即時外来切除を施行しています。開院以降の合併症は、3例の方で出血が1-3日目にありましたが、いずれもクリニックでの外来待機内視鏡(夜間緊急ではなく)で止血できる軽微なものでした。穿孔は挿入時を含めて認めていません。

私自身、大腸内視鏡検査は1980年神戸大学医学部卒業後翌年1981年から開始しましたが、「つくば」に1年間出張した際も2週間に1度神戸に戻り、一度も中断なく携わってきています。1981年、現 神戸赤十字病院が統合される前の須磨赤十字病院研修2年目1982年の最後からは一人法、なかでも最近“胃相、腸相”で有名な新谷弘美先生のライトターン法を、藤田力也 先生が新谷先生を招聘され、岡本平次 先生、故 小野美貴子 先生も参画された講習会に参加したりビデオを何度もみて実地で応用を繰り返してきました。さらに1992年からは工藤進英 先生の軸保持短縮法と、もっとも最先端の挿入法の修得につとめて来ており、1981年に開始してから現在まで大腸内視鏡挿入での穿孔は幸い経験していません。また大腸内視鏡治療でも、いち早く外来でのポリープ切除に取り組み、入院切除が必要な病変については、開院後もなお複数の入院施設で、難易度の高い大腸ESD(切開剥離)治療も継続できています。

このように、軸保持、ライトターン、ループと全ての挿入法を修得していますので、極力軸保持挿入を目指しますが、過長な腸管などではライトターン法、ループ形成法を取り入れながら全大腸内視鏡挿入を完遂できるよう臨機応変に対処しています。残念ながら以前、他施設で、全大腸内視鏡検査が不成功に終わったり、痛みで苦痛であった方々が多く来院されていますが、2008年7月1日〜9月10日に施行した249件の全大腸内視鏡検査中、不成功例は1例=0.4% と、幸いそのほとんどで苦痛なく成功できています。しかし、送気しながら挿入する通常法では高度の癒着や非常に過長な腸など挿入難易度が極めて高い約1%に相当する方の挿入は困難な場合があり、その最高難易度のレベルまでのクリアのためには、全く送気しないか、すぐ吸収される炭酸ガス送気での対応が決め手になると考えています。クリニックでは2008年2月から炭酸ガス送気を導入しており、通常は最深部まで挿入時には空気で送気し、回盲部到達後内視鏡抜去時から炭酸ガス送気に変更していますが、挿入時に過長、癒着で挿入難易度が極めて高いと判断できた場合は(挿入開始し30秒ですぐわかります)、その段階で炭酸ガス送気に変更するなどで万全を期していますが、それでも、残念ながら不成功に終わった場合の再検査時には、無送気+アタッチメント法で施行しています。

炭酸ガスを適宜使用することによって、2008年7月1日〜9月10日の挿入状況にありますように大腸の最深部である盲腸までの内視鏡挿入時間は5分以内が62%とほぼ3分の2を占めています。そのさらに3分の1である全体の20%の方は3分以内で回盲部挿入できています。一方15分以上の時間を要した方は2%にしかすぎず、短時間挿入が実現できていることにより、その後、時間をかけた見落としのない詳細な観察、さらにポリープをその場で切除しても20から30分で終了できています。現在、午後連日7−8名の全大腸内視鏡検査(潰瘍性大腸炎のS状結腸迄のチェックは午前の外来診療時間中に随時)施行していますが、ESD(切開剥離)切除では難易度が高ければ数時間連続して極度の集中を余儀なくされるわけですので、検査間に集中をオフにできる通常の大腸内視鏡検査治療は全く問題なく、心身面からもさらに増枠可能と考えています(本郷メディカルクリニックの鈴木先生は連日20件施行)。

軸保持法はもちろん、上手く対処したライトターン法であれば、鎮静剤なしでも85%では苦痛なく施行できるレベルですが(前職では、十分な対応ができないため鎮静剤なしで開始し必要と判断した時に使用した際に15%の使用頻度であった)、“一秒たりとも苦痛がないこと”を肝に銘じており、クリニックでは“ここだけがんばって”は胃内視鏡、大腸内視鏡ともに決して行わない対応で臨んでいます。鎮静なしでも苦痛なくできるレベルの内視鏡技術+患者様のご希望に応じた鎮静がベストであり、特に強い鎮静(検査を受けたこと自体覚えていない=私は自分が受ける時はこうしてほしい(笑))が出来る施設は限られていますので、鎮静ご希望の多くの方が来院されており、開院当初、大腸内視鏡検査では75%の鎮静率でしたが、最近3ヶ月は85%となっています。そのために、4部屋のプライヴァシーに配慮した回復室、常時、看護師5-6名体制と十分かつきめ細かなリスクマネージメントを実現しています。




前ページspaceTOPページspace次ページ


- Topics Board -