   | 第1,3,5木曜日午前は西宮市立中央病院で内視鏡治療の機会をいただいています。本日は2例の胃ESDでした。第1例目はクリニックで診断した胃体下部小彎IIa病変でした。スコープを引いて近接すると病変正面視になり、スコープを押すと抜けて遠くなる部位であり、通常仕様スコープ1本使用の場合は、脱気近接して角度調整、特に前壁側は視野左(前壁)から右(後壁)の「前払い」が必要になり慣れないと苦労する部位です。肛門側を辛抱強く剥離すると口側へ展開しますが本例はサイズが小さく容易でした。第2例目は前庭部後壁50mm大ESD切除でごく一部断端陽性で該当部位を追加EMRし病変陰性を確認した症例の局所再発でした。 http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/29-1.jpg 初回の病変が大きかったため前庭部で狭窄し肛門側が正面視できない悪条件でした。幽門輪との間が3cmほどで反転スペースはなく球部反転からのアプローチを試みましたが不可能であり、肛門側の十分な局所注射により肛門側をアプローチしましたが、最後壁の瘢痕が非常に強く難渋しました。クリニックから、市場、菅野NsがESDの見学に同行し1例目を勉強させていただきました。 2例目に時間を要し西宮市立中央病院を発ちましたのが12時50分になりタクシーでJR西宮へ向かいJR垂水着が13時43分、東口の吉野家で牛丼を食べて、佐野病院着が14時10分でした。佐野病院では、クリニック診断例の、回腸内から盲腸にまたがる広範なLSTG腫瘍でした。 2008年8月にも同様の病変のESD切除の機会がありましたが、 http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/34-1.jpg 今回は前回に比して、回腸内病変は小さかったですが盲腸、特に後壁への進展が大きく非常に難渋しました。内科 豊田昌徳 先生とともに少しづつ処理しながら、最終的に、約240 分所要、19時終了でした。
現在IBDおよび関連疾患は潰瘍性大腸炎(UC)約200名、クローン病(CD)約40名、ベーチェット(BD)5名、CronkhiteCanada(CC)1名おられます。ステロイド、免疫調節剤(アザチオプリン/6MP)、ATM、レミケードはもちろん、血球除去療法、ステロイド離脱のための中域トラフ値のタクロリムス使用も外来で行っていますが、病勢制御のための内科入院、手術目的外科入院、内視鏡治療入院、検査入院と外来では対応困難な際の入院施設のネットワークは阪神間はもとよりご紹介のあったエリアを含めて広範にお世話になっています。関西エリア以外に転居されました方々に対しましてもご前職時代のつながりから全国専門施設への直接のご紹介が可能ですが、病状の変化から入院が必要になった方々につきましては具体的には下記の施設で今までお世話になっており、この場をお借りして御礼申し上げます ●UC緩解導入13名/CD狭窄1名=内科入院 神戸赤十字病院UC4/CD1、神戸海星病院UC2、六甲アイランド病院UC1、神戸市立西市民病院UC1、新日鐵広畑病院UC1、赤穂中央病院UC1、神戸大学病院CD1、大阪市立大学病院(森本病院)UC1、倉敷中央病院UC1 ●外科手術3名 兵庫医科大学 UCのColitic Cancer2, CD狭窄1 ●内視鏡治療目的=大腸ESD2名 西宮市立中央病院UC1、佐野病院CC1(ESDはクリニック休診日に直接施行させていただきました) http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/24-1.jpg http://www.aoyama-clinic.com/topics2/img/34-2.jpg ●小腸透視目的2名 佐野病院CD除外1、兵庫医科大学CD除外1(外来施行) ロビーの胡蝶蘭は7年前発症UC、初回ステロイドで緩解導入、ステロイド依存性のためアザチオプリンでステロイド離脱成功、その後、ペンタサをベースにアザチオプリンも一旦中止、再燃時にアザチオプリン間歇投与で制御できていた方ですが、今回再燃が強く入院施設でお世話になった患者さまからお贈りいただきました。クリニックの2回目のチェックでCMV合併が判明しガンシクロビル投与を加味し現在好転されています。
神戸新聞別冊「奥さま手帳」2009年11月号 特集「腸を知る」で大腸のお話を掲載させていただく機会をいただきました。女性のガン死亡率1位である大腸がんの内視鏡治療、外科手術治療は勿論ですが、最近テレビのコマーシャルでもよく目にしますIBS(過敏性腸症候群)をお判りいただけるよう詳細に述べさせていただいていますのでご参照ください。ミントクラブに入会(無料)しますとウエブ上でPDF閲覧が可能です(11月号はまだアップされていませんが)。 http://club.kobe-np.co.jp/mint/okusama/
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