Report72: 2009.03.03 愚息高校卒業式(2.28)/宮崎地鶏 安東(3.03)




3月より、第2,4土曜日におうかがいしていました南大阪病院での内視鏡検査を第2土曜日のみとさせていただき、ご希望の多い土曜日の内視鏡検査を1日増枠予定で、お話しをすすめていましたが、代替の木曜日が困難なことなど諸事情から折り合いが合わず、残念ながら南大阪病院にはおうかがいしないことになりました。とりあえず原則第2土曜日はクリニック休診日としておき、開院後、最小限の参加でした学会・研究会に、臨機応変休診土曜日を変更しながら参加してゆきたいと考えています。急遽、おうかがいしないでよくなった結果、2月28日(土)は長男の高等学校卒業式に参加することができ、11時の開始に合わせて阪急電車宝塚廻りで池田へ向かいました。祝祭日の行事で何度か通った「けやき坂」も、これで最後かと思うと感無量でしたが、卒業式は、「自由、自主、自立」の校風の通り、自由闊達の中にも見識とユーモアを兼ね備えた感銘深いものでした。午後からは、第17回IBDクラブジュニアウエスト(西日本の炎症性腸疾患の研究会)が毎日新聞社オーパルホールで開催され、世話人会には間に合いませんでしたが一般演題から特別講演まで参加させていただきました。クリニックの屋号にもありますIBD(炎症性腸疾患)の領域は、経験の積み重ねが特に重要な領域ですので、内視鏡関連と共に最優先で参加してゆきたいと考えています。

3月3日(火)は、神戸市西区 甲斐診療所 甲斐秀記 先生のご高配で、昨年11月六甲の精肉店直営「離れの宴」に続いて2回目の会食に参加させていただきました。火曜日午後は大腸内視鏡検査を10件に増枠しており、開宴予定20時ぎりぎりに北野坂 宮崎地鶏「安東」に到着となりました。「安東」は「万徳」からのれん分けされたとおうかがいしていましたが、「万徳」と同じ頃に開店された「日向」には過去おうかがいしたことがありましたが、「安東」はいったことがなく一度おうかがいしたいと思っていました。「安東」は他2店に比してこじんまりとしていますが、他にない黒ビールや、ワインも豊富で、少し変わった趣で宮崎地鶏を楽しむことが出来ます。


Report71: 2008.02.19 クリニック外3施設で内視鏡診断治療(食道ESD、2歳児ERCP、大腸EMR)




来月からは第3火曜日午後、第4土曜日をオープンしますので、クリニック休診日は日祝、木、第2土曜日となります。第2土曜日は南大阪病院でESD/ERCP(症例が最近少なく1日減とさせていただいた)、第1、3、5木曜日午前は西宮市立中央病院でESD/ERCP、第2、4木曜日午前は京都工場保健会神戸健診センターで経鼻内視鏡、第2、4木曜日午後は三木 服部病院で大腸内視鏡の機会をいただいていますが、第1、3、5木曜日午後はフリーにしており、佐野病院、大阪警察病院、県立こども病院、宝塚第一病院、県立尼崎病院など院外施設へおうかがいしESD(切開剥離)切除治療やERCP系診断治療をさせいただいています。

本日は、午前は西宮市立中央病院でクリニックで診断した食道ESD(切開剥離)切除、13時30分から県立こども病院で2歳児ERCP、15時から神戸市北区 松田病院で大腸EMRをさせていただきました。松田病院へは神戸大学在職中数年前にERCPで一度おうかがいしたことがあり、今回2度目でしたが、この度、内視鏡室をリニューアルされたのを機にESD(切開剥離)切除治療を導入されることになり、前チェックを兼ねて大腸内視鏡治療をさせていただきました。

西宮市立中央病院では、ECJ上5cm 左側から後壁の食道25mm大IIc病変のESD(切開剥離)切除でした。まず原則通り病変肛門側を切開+トリミング(フラッシュ 2mm)を行った後、口側から両サイドを切開し、水没しない後壁からトリミング+剥離を開始しました。蠕動が強く後壁の切開がやや浅い部分ができましたがトリミングで剥離層を修正しながら(西宮は炭酸ガス送気が導入されており)順調に推移していましたが、途中から過蠕動が制御困難になり、約3分の2を剥離したところでスネア切除としました(9:40-11:10 約80分で終了)。

県立こども病院から北区箕谷の松田病院へのルートが公共機関では不便であり、本日は自分の車で移動しました。 こども病院では2歳児のERCPでしたが全身麻酔下での施行ですので13時入室/13時30分検査開始をお願いしておりましたが、12時過ぎに須磨近郊へ着けましたので、昼食をとっても(クリニックでは1分休憩を3回ほどで、まともな昼食はとれませんが)13時にこども病院へ到着できました。ERCPは透視室で行います。多数の技師スタッフがおられますが、特殊内視鏡検査という通常業務ではないことから主治医の先生お一人で全ての準備をされる旧態依然とした形が根強く残っていることを以前から感じていました。その中で、個人的な「好意」で対応してくださっていた方が、本日は別の仕事と重複し、結局、多数の方が近くにおられるにも関わらず技師の方なしの検査という通常ではあり得ない対応で非常にストレスでした。その施設のもてるベストの状態で最高のものを提供することは患者さまに対する大前提であり、縦割分業が大規模公的施設でありがちであることは前職でも同様でしたが、自発的柔軟な対応をのぞみたいところでした。13時30分に主治医の先生に介助および透視室内の手元操作で透視操作もお願いした形で検査開始、今回はストレッチ操作困難であることがすぐにわかりましたのでpushのまま造影となり、乳頭近傍の造影状況が判断しにくい状況でしたが、CP造影成功を何度か確認し13時50分に終了しました。

こども病院のERCP検査予定が加わったため、松田病院の開始時間は15時とさせていただいていましたが、予定通り、14時にこども病院を発つことができました。第2神明を少し西へ逆走し、山陽道から7号線に入り箕谷ICへと高速で移動したため、GSで給油しても14時30分に松田病院へ到着。リニューアルされた内視鏡室で検査をさせていただきました。本日の検査自体は通常のEMRのみでしたが、高度憩室で直線化保持、腹部圧迫が困難な症例で大腸病変は大きく憩室近傍であり、主治医の先生は切除を躊躇されたとのことでした。機器がフジノンであるため、炭酸ガス送気対応が遅れ硬度可変機能がないため、若干ストレスでしたが、条件が悪くならない様、断続的に送気を中断しながら施行させていただきました。その後、ESD(切開剥離)症例の事前チェック後準備品目の確認などをさせていただきますと結局17時30分になり、そのまま直帰、帰路は新神戸トンネルを通りましたが、神戸空港方面を進むと、阪神高速3号線 生田川 ICの前に出るように便利になっていました。

2009年2月のESD(切開剥離)治療は、2月5日(木)の大腸ESD(切開剥離)3件(1件は小腸にまたがる)、本日の食道ESD(切開剥離)1件を加えて4件で、2007年開院以降休診日の総数は81件になりました(うちクリニックで診断させていただき、休診日に入院各施設へお連れしてESD切除させていただいたのは 29件)。ご支援厚く御礼申し上げます。

先週から事務スタッフを募集させていただいておりましたが、多数のご応募ありがとうございました。
http://hatalike.yahoo.co.jp/h/r/H103010s_SCA_01_JT_02_st_P00_RQ_22206197_LA_009


Report70: 2008.02.17 神戸市医師会医療センター診療所での最後の内視鏡検査




2007年5月独立開業後も大腸内視鏡検査のみ(当初毎週火曜日午後、最後は第3火曜日午後のみ)担当させていただき、1992年より17年に亘る神戸市医師会医療センター診療所での内視鏡検査の最終日でした。
http://www.kobe-med.or.jp/about/kanren/iryo_center_map.html
17年前は、現在の場所への移動前、もっこす本店の向かいで、神戸大学と成人病センター(現 がんセンター)とで胃内視鏡を1日づつ担当させていただいていましたが、すぐに、成人病センターが時間外の兼業困難ということからはずれ、我々のみで担当することになりました。
http://jirokichi.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-5966.html
http://gourmet.yahoo.co.jp/0002422388/

並行して大腸内視鏡検査(日帰り手術)を導入、また2005年からはいち早く経鼻内視鏡を導入させていただくなど、常にup to dateの内視鏡検査の対応を実践させていただきました。神戸市医師会会員の先生方から患者さまをご紹介いただきながらピークでは胃内視鏡を週に半日4回(1回で8-10件で年間2000件ペース)、大腸内視鏡を週に半日3回(私が5-6件、他は3-4件で年間600件ペース)を大学のメンバーと共にローテーションで対応させていただきました。実際、大学など大規模施設の内視鏡検査は、看護スタッフの数的要因、事務的対応やプライヴァシーなどの配慮に限界がある上に、教育施設の使命として、原則として研修中の医師に内視鏡検査をスタートしてもらい困難な状況になれば交代という形をとっていましたので、検査の始めから最後まで私自身で検査を完結する場合は医師会センター診療所へお連れして検査をさせていただいていました。

医師会センター診療所以外にも、複数の施設での内視鏡業務を立ち上げ診療に携わり、特に大学の臓器再編の厳しい状況が始まった2004年からは、基幹施設でESD(切開剥離)治療も関与させていただき現在にもつなげていますが、中でも医師会センター診療所での内視鏡検査では、スタッフと共におひとりおひとり丁寧な対応を積み重ねる事ができたことは私自身の心のよりどころでもありましたし、独立開業に際しましても、中心的役割を担ってくれた、内田師長、深尾Nsは医師会センター診療所で長年御一緒させていただいた方々ですし、事務のまとめ役の高橋さんは医師会センター診療所受付事務担当の池田さんのご紹介であるなど、独立開業に際しましてはいろいろな観点から多大なご支援いただく形となったことにつきまして心から感謝しています。

皆様のご支援でクリニックでの内視鏡検査待ちは依然長く、検査枠増加が急務であることがまず第一の理由ですが、実際の検査環境でも、クリニックでは、最新のNBI搭載内視鏡および炭酸ガス導入など周辺機器を整備、また、十分な鎮静剤投与やプライヴァシー配慮などできめ細かな対応ができる看護スタッフの充実、メール対応など柔軟かつきめ細かな受付事務など、究極には「自分が検査、診療を受けるとしたらどのように対応してほしいか」を強く意識して日々実践しており、そのための労は惜しまないスタンスはクリニックのidentityでもあります。開院半年目ころからの、検査をお受けになられた患者さまが、ご自身の配偶者、ご両親、お子さま、ご友人など大切な方をご紹介くださっている状況が継続するよう、さらなる努力を続けたいと思っていますし、結果として、入院を前提としない通常の内視鏡検査についてはクリニックで提供したいとの気持ちが強く、今回の医師会センター診療所からの「引退」とさせていただきました。その分、一層、クリニックでの診療を充実させる事で応えたいと考えています。

Report69: 2008.02.15 クリニックで外来切除した病変(6)Serrated adenoma 他/良光(2.10)・IBD講演&万徳(2.12)




40歳以上では大腸腫瘍性病変は高率に認められます。5mm前後の病変が主体を占め進行が遅い事から小さな腫瘍性病変は切除せず経過観察する対応や外来切除時のリスクマネージメントから外来切除せずあらためて入院の上切除する対応もありますが、クリニックでは、腫瘍性病変と診断できれば、切除しないで経過観察する負担より、全て切除し(クリーンコロン)検査間隔をあけることを優先、また、小さな病変は、再度検査しても見つからない場合もあることから、切除対象病変は極力全てをその場で切除する方針で臨んでいます。大きな病変についても、一括切除出来ることを前提に、切除のリスクを判断した上で、極力、検査時にその場で切除することを原則としており(おおよそのめどは粘膜付着部2cm)内視鏡切除適応腫瘍性病変の99%が該当します。「切除のリスクを判断」は長年の経験からの総合判断になりますが、特に有茎性では2cm以上の病変も対象としており近況報告でも「クリニックで外来切除した病変(1)〜(5)」で報告して来ました。

腫瘍性病変(腺腫、癌、カルチノイドなど)および非腫瘍性病変(過形成性、炎症性など)の鑑別も、その場の内視鏡診断で95%鑑別可能であり、クリニックでは70-80%の方に認められる直腸の5mm以下の過形成病変は放置しますが、II pitで一見、過形成病変と考えられる病変でも右側大腸に存在する病変、10mm大以上の大きさを有する病変にはSerrated adenoma(鋸歯状腺腫)との鑑別を要する病変が混在しており切除対象としています。

「クリニックで外来切除した病変」シリーズでは、施設によっては入院切除となる可能性が高い大きな病変を中心に掲載して来ました。今回の「クリニックで外来切除した病変(6)」では、最近の約2ヶ月にクリニックで外来切除した病変から、回盲弁の裏にあり内視鏡を廻して病変を6時方向に固定しなければアプローチ困難、かつ憩室が隣接し慎重にスネアリングをする必要がある病変、20歳代の(若年型ポリープではなく)腫瘍性病変、他 Serrated adenoma(鋸歯状腺腫)を中心にアップしています。

2月10日(火)は最近出来た 神戸大丸南のステーキ「良光」で、また、2月12日(木)は年末に認可が予定されている「ペンタサ」に続く5ASA製剤である「アサコール」の展開に関してIBDの講演をさせていただいた後、宮崎地鶏「万徳」で会食でした。宮崎地鶏は、一線を画する歯ごたえと炭焼きによる濃厚な風味から10年ほど前から神戸では「日向」にちょこちょこ出向いていましたが、「万徳」は初めてでした(最近のれん分け したのが「安東」)。
http://yoshimitsu-kobe.jp/
http://www.e-hyuga.co.jp/index.php
http://g.pia.co.jp/shop/928057
http://www.jidori-andoh.com/



Report68: 2009.02.05 大腸ESD(切開剥離)切除3例(2.05)/ステーキ桜井(2.03)




休診日の木曜日は院外施設で入院を必要とする内視鏡検査治療の機会をいただいております。本日は3例の大腸ESD(切開剥離)治療でした。

午前は西宮市立中央病院、同病院の症例で、下行結腸LST-NG病変で、小川弘之、林 典子 先生と御一緒に対処させていただきました。元来、LST-NG病変は繊維化が強いことに加えて、既に一度、通常の内視鏡切除をトライされていたため、局注や生検による瘢痕、繊維化を伴い時間を要しましたが、幸い反転操作は可能で、最後まで腸蠕動も制御されて精緻なデバイス操作が可能でした。まず反転操作で口側を切開+トリミングし、重力を考え左側臥位で剥離を進めましたが、病変中央部の繊維化が強く、順方向からの剥離に切り替えました。順方向では背臥位に変更し中央部分の瘢痕を残して剥離を終えた段階でスネア切除としました。

午後は佐野病院で2例の大腸ESD(切開剥離)切除で、豊田昌徳 先生と御一緒に対処させていただきました。佐野病院で施行させていただいた2例は、御両名ともクリニックで診断させていただいた方々で、入院切除が必要(外来通常EMR切除ではリスクがある=全内視鏡切除対象病変の1%ほどですが)と判断した病変でした。西宮での治療が昼過ぎまで時間を要しましたので、ほぼ30分遅れの14時30分に1例目を開始しました。
1例目は、回盲弁下唇に丁度載る形の腺腫で口側境界はほぼ弁上、肛側境界は1cmほど盲腸側へ延びていました。珍しい形態ですが、幸い、同部位の、より難易度の高いESD(切開剥離)切除例を経験していましたので、同様に、口側境界である回腸側をアタッチメントで捉えながら慎重に切開後辛抱強くトリミングし、病変を盲腸側へ移動させることに時間をかけました。その後、盲腸側を剥離するストラテジーで躊躇なく進める事ができました。
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2例目は2病変お持ちの方でした。S状結腸病変は亜有茎性ですので、その病変しかなく条件がよければ、クリニックで外来切除していたと考えられる病変ですが、盲腸に5cm大のLSTーG病変に2cm大の隆起を載せる珍しい形態の大きな病変を有しておられましたので、両病変ともに入院切除としました。S状結腸病変を順調に切除、クリップ縫合後、盲腸病変の処置を開始しました。LST-Gのみですと5cm大は散見され、過去にも多数切除を経験して来ていましたが、本症例は大腸では稀な、太い血管が散在していました。肛門側手前の処置では視野が展開でき事前に止血処置が可能な状況でしたが、右側は過長屈曲したS状結腸のためスコープの操作性が悪く入り込めず、展開が難しい左側からの処置を余儀なくされました。同部位にも血管が散在し出血制御が非常に難しく、特に太径血管からの、胃の貫通血管を思わせる高度の拍出性出血には難渋しクリップ止血が必要でした。LST-Gに載っている隆起部分への栄養血管網として同様の太径血管が散在し、出血+止血操作を高頻度に繰り返す可能性が高いことが予測されましたので残念ながら治療継続は断念する形となりました(大腸ESDの断念は初めてですが)。また夜、参加予定の近畿内視鏡懇話会世話人会も欠席させていただきました。

遡る2月3日(火)は、久しぶりに会食でした。現在火曜日午後は大腸内視鏡を10件施行しており18時頃まで検査を施行した上、夜間診療がない日ですので、数件のアポが入っており、19時30分にクリニックを出て、ポートアイランドの「ステーキ桜井」へ向かいました。私の一押しは「みやす」ですが、「ステーキ桜井」は、1987年オープン、朝青龍、アントニオ猪木、イチローなど著名人ごひいきの有名店で、一度、訪れてみたいと思っており、前回の「みやす」同様、豊田、小高先生と御一緒させていただき久しぶりのリフレッシュとなりました。
http://www.steak-sakurai.co.jp/index.html
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鉄板ですが、今回の塩焼ステーキは遠赤効果があるのか、炭焼きに近い食感でした。また、気合の入ったスタッフの方々の振舞はクリニックでの接遇にもつながるところがありました。シェフをはじめスタッフの方々の背中には、「一生懸命」と銘しておられ、シェフからいただいた葉書には、こう記されていました。
一生懸命とは
1 賜った1カ所の領地のみを生命をかけて生活の頼みとする事。
2 物事を命がけでする事。必死。

「一生懸命」の由来は「一所懸命」で、鎌倉時代に武士が賜った一カ所の領地を命がけで守り生きたこと、から転じています。シェフは複数の有名ステーキ店での経歴をおもちで、その独特の風貌や振舞は、オープン当初のポートピアホテル「但馬」でお世話になったような覚えがあると感じました。また姉妹店の岡山「ステーキ西岡」は、以前、本業の講演に招聘いただいた際に講演後連れて行っていただいた懐かしいところでした。

Report67: 2009.01.29 胃癌ESD(切開剥離)切除2例




クリニックでは、昨年末からのスタッフ増員による体制がほぼ準備でき大腸内視鏡検査を増枠しています。具体的には、従来の夜間診療のある月曜日/金曜日は7件、水曜日は午前外来診療予約枠を減らして8件を徹底することに加えて、今回夜間診療のない火曜日/土曜日は10件に増枠しています。さらに、Newsにアップしてます様に3月からは診療日自体も増やすことになりました。具体的には第3火曜日午後におうかがいしておりました神戸市医師会診療所大腸内視鏡を引退させていただき、全ての火曜日午後でクリニックをオープン、また第2、4土曜日におうかがいしていた南大阪病院を第2土曜日のみにさせていただく、というものです。

元来、大腸内視鏡検査優位に予約枠を設定しております上に、大腸腺腫の進展は緩やかですので大腸ポリープを残さず切除した「クリーンコロン」を達成すれば、大腸内視鏡検査は2年以上検査間隔をあけていますが、胃内視鏡につきましては、未分化型など胃癌の進展は速い場合があるためピロリ陽性の方は(除菌後であっても)逐年検査としていることが多く、胃内視鏡の予約待ちも非常に長くなっております。そこで、大腸内視鏡枠の最後の時間帯は1週間で2枠を緊急枠として2週間前まで残していますが、そこを胃内視鏡にも活用する方向で対処し始めています。夕方の時間で恐縮ですが、状況をご理解の上ご了解ください。

木曜日はクリニック休診で、院外施設での内視鏡診断治療に充てております。本日は午前が西宮市立中央病院、午後が大阪警察病院で各々胃癌ESD(切開剥離)切除の機会をいただきました。ESD(切開剥離)は、導入当初、非常に時間がかかる手技であったため管理職ではなかなかまとまった時間がとれないことから、内視鏡セクションのチーフより一世代若い先生方が主導している施設が多いのが現状と拝察されます。しかし内視鏡セクションを束ねる立場であるチーフが組織での強い求心力を保持するためには自らが現場で難易度の高い手技を示すことが重要(有用)であることは言うまでもありませんし、実際自分で施行出来ない内容について、学会や研究会での座長/コメント、論文執筆、を行っても説得力はありません。

その観点からESD(切開剥離)はERCP(胆膵)系とともにで内視鏡医の評価につながるキーの一つと考えるからこそ、私自身、開業後もESD(切開剥離)治療をクリニック休診日に継続させていただいています。ESD(切開剥離)はERCP(胆膵)系に比べると手技のヴァリエーションは少なく、経験を積んで慣れる事により修得可能と考えますが、一定のレベルを越えるまでの新規導入段階では敷居が高く、独り立ちするには一朝一夕ではだめで修練が必要です。すでに管理職となった立場で新たな手技を修得してゆくためには、情熱を持って、若い連中に混じって時にはプライドを捨てて頑張る必要があります。本日は、午前、午後ともに内視鏡セクションのチーフの方が自ら執刀されるとのことで、丁度、導入時に適切な難易度である小さな前庭部病変でしたので、サポートに廻らせていただき御一緒に胃癌ESD(切開剥離)切除を完遂しました。もっとも両名とも私よりは若い方々ですし、まだまだこれからですが、まずは御両名の英断にエールを送りたいと思います。

本日の胃癌ESD(切開剥離)切除2例を加えて、2009年1月1ヶ月のESD(切開剥離)治療は胃5件、大腸1件の計6件で、開業後に自ら施行させていただいたESD(切開剥離)治療総数は77件となりました。

Report66: 2009.01.25 大腸ESD(切開剥離)切除・院内コンサート(1.24)/IBD医療相談会講演(1.25)




第2、4土曜日は南大阪病院で内視鏡治療の機会をいただいていますが(3月からは第4をクリニック内視鏡検査日としてオープンするため第2のみ)、本日午前は大腸ESD(切開剥離)治療でした。

次回の胃癌ESDの事前チェック内視鏡検査後、大腸ESDにとりかかりました。病変は下行結腸近位のLST-NG病変で襞にまたがって存在していました。反転で口側を処理すべくトライしましたが、蠕動亢進したIBSパターンでPCFでは反転困難、GIFでは反転可能でしたが繊細な操作が難しく、順方向で襞裏になる病変口側の処理を余儀なくされました。加えて、初回CF検査時近傍EMR瘢痕、本病変をEMR時の局注による癒着および生検痕が散在していました(→)。順方向で、襞裏の病変口側とEMR瘢痕の間(※)をアタッチメントでおさえながら慎重に切開、全周切開をおかず病変が肛側へ移動し俯瞰できるまで辛抱強く十分剥離した後、肛側からの処理に移りましたが、元来の強蠕動で剥離面が十分に展開せず剥離層が安定しない状況に加えて、炭酸ガス送気が導入されていないためか、時間経過により腹部膨満による体動が起こり、再々の吸気を余儀なくされ時間を要しました。



15時15分からは、昨年4月大阪赤十字病院に南大阪看護専門学校長として赴任された小味渕智雄 先生 企画による、第1回院内コンサートが南大阪病院創設者 故 内藤景岳 先生のお名前を冠した「景岳会音楽祭」として開催され、ラ・ノヴィア(プリエト)、禁じられた音楽(ガスタルドン)の2曲を小味渕 先生の義妹 横田京子さまの伴奏で演奏させていただきました。大腸ESD(切開剥離)治療で午前中一杯集中した後、昼食後GP、すぐ本番で準備が不十分な割にはテノールの生命線であるアクートも上手く抜け、横田さまとは本日初あわせでしたが自由自在の伴奏をいただき楽しく演奏させていただきました。その後は、関西二期会 松井智惠さまが主宰されている古楽アンサンブル「LA 萌 MIE」の皆様の演奏も拝聴させていただきました。5名の女声アンサンブルで日本のわらび歌、唱歌、グレゴリオ聖歌などを主としたレパートリーにされておられ、欧州公演も複数回とご活躍です。
http://www.minamiosaka-kango.com/contents/school.html


1月25日(日)13時30分からは南淡路健康福祉事務所主宰の炎症性腸疾患医療相談会で講演の機会をいただきました。2007年12月に難病連主催の医療相談会講演で淡路島で講演の機会をいただきましたことがきっかけで招聘いただきましたが、今回は南淡路健康福祉事務所の単独開催でした。
http://www.aoyama-clinic.com/topics/img/14-2.jpg(近況報告14参照)
潰瘍性大腸炎の患者様中心に20名の参加をいただきましたが、ステロイド依存性の場合、以前よく散見されたステロイド長期維持療法は減っており代わりに免疫抑制剤服用の患者さまが散見され、講演の後には熱心なご質問を多数いただきました。
http://www.aoyama-clinic.com/jisseki/img/3-1.jpg
http://www.aoyama-clinic.com/jisseki/img/3-2.jpg
17時に会場を後にして帰路につきましたが、渋滞が多い夕方の阪神高速東行もスムーズな流れで、西宮仁川の自宅から洲本インターすぐの“南あわじ市緑市民センター”まで往復とも約1時間でした。平素は、音楽CDが多いのですが、本日は朝青龍・白鵬 大相撲千秋楽決戦をラジオで聞きながらの帰宅でした。
http://www.sanynet.ne.jp/~hyonanre/
http://www.geocities.jp/hyougo_2/

Report65: 2009.01.15 胃癌ESD(切開剥離)切除2例




休診日の木曜日には消化管がんのESD(切開剥離)切除やERCP系内視鏡診断治療など入院を前提とする内視鏡の機会をいただいています。本日午前は西宮市立中央病院でクリニックで診断胃癌のESD(切開剥離)切除でした。既に過去5年ほどの間に2病変を内視鏡切除した方で、ピロリ除菌にもかかわらず第3病変を切除することになりました。今回の病変は胃体部大彎でしたが反転操作によるアプローチも可能であり、病変は小さく、主治医の内科専攻医 林 典子 先生をサポートさせていただく形で完遂できました。

その後、大阪へ移動し大阪警察病院に初めておうかがいしました。年末に、内視鏡センター長 阿部 孝 先生からのオファーでESD(切開剥離)治療をお手伝いさせていただく経緯によるものでした。
http://www.oph.gr.jp/php/pub/info_dep/top.php?dep=naishikyou
いずみホールのある森ノ宮まではちょこちょこJRでも行ったことはありますが、そこから数駅南の桃谷駅で降りて気分転換に“夕陽丘ストリート“を歩いて向かいました。途中に県立西宮高校音楽科、神戸山手女子高校音楽科(長女の母校です:私の声楽の師 故 梅田正巳 先生が創設)、と並ぶ音楽科を備える夕陽丘高校がありました。

大阪警察病院は、少し手狭ですが5ブースを備える堂々たる内視鏡室で、阿部 孝 内視鏡センター長のもと、内視鏡技師 松本裕子さまが、実務を束ねておられ、しっかり機能していることがうかがわれました。症例は胃体部小彎隆起病変で、松本さまから事前に症例の情報はいただいておりましたが、実際のアプローチではスコープをpushすると抜けてしまい近接出来ないタイプでした。そのため、十分な脱気かつスコープをpullにして近接し、IT2のメスが立つのを制御しながら「前払い」で凌いでゆく必要があり時間を要しましたが、接触による易出血性からも覚悟していた大きな出血はなく約1時間で完遂できました。

助手についていただいた女医さんが色々適確な発言をされると思っていましたら、今まで、同病院のESD(切開剥離)治療を担っておられた水野昌代 先生でした(笑)。しばらく病院を離れられますが、その間うまくお手伝いさせていただければと考えています。

Report64: 2009.01.11 胃癌ESD(切開剥離)切除(1.10)/KCC新年会コンサート(1.11)




2009年は1月5日(月)から診療を開始しました。休暇前後では患者さまが多く来院されますが初日も診察終了は20時30分でした。内視鏡予約待ち解消のため、近々、(1)夜間診療のない火曜日、土曜日は午後の大腸内視鏡検査を10件とする(2)隔週で休診とし月2回南大阪病院でESD他内視鏡検査治療の機会をいただいている土曜日ですが、うち1日を検査日としてオープンする(3)月1回火曜日午後神戸市医師会診療所で大腸内視鏡検査をさせていただいているのを引退させていただき、クリニックで大腸内視鏡検査を行う、以上を視野にいれ、年末看護師募集し年明けから新規体制に向けて具体的な詰めに入っています。火曜日は関連したある案件で話し合いになり途中から悪寒微熱、咽頭通と久しぶりに感冒、翌水曜日も同案件の最終決断、夜間診療後、夜は神戸市中央区医師会医療訴訟委員会と続き、下記の1月11日(日)演奏会準備も診療後に続いておりまだ完治しない状況が続いています。

1月10日(土)は、クリニック休診日の第2土曜日でしたが、本年第1例のUL(+)の胃癌例ESD(切開剥離)切除の機会を南大阪病院でいただきました。昨年9月の内視鏡写真では活動期潰瘍を伴う早期胃癌III型の形態を呈していましたが、年末に直接事前内視鏡検査をさせていただいた際には潰瘍が治癒しIIc型となっていました。中心部は隆起治癒しており強い瘢痕があることも視野に入れて開始しました。著明なヘルニアを伴いすぐ脱気、蠕動も強い悪条件でしたが、瘢痕部分をクリアし40 x 25 mm 一括切除でした。

1月11日(日)は、演奏会情報配信メールグループであるKCC(神戸クラシック倶楽部)の第8回新年会でした。KCCは2002年1月に発足し現在340名が登録されている拘束のない演奏会情報交換グループですが、年に1回、参加型懇親会コンサート形式の新年会を開催しています。2002年1月第1回新年会は三宮のピアジュリアンで開催しましたが、翌2003年1月第2回からは現在の酒心館ホールで開催しています。
http://www.shushinkan.co.jp/hall/
御影の酒蔵を改造した音響のよいホールで第一線でご活躍のプロも初心者の方も会費制で気楽な形でご参加いただきましたが、今回は、スペイン舞踊家 清水登美さまとの共演をヴァイオリン高橋先生がアレンジされ斬新な一時を体験することができました。清水さまはJR甲子園口の岡田昌巳スペイン舞踊研究所/エストゥディオ・マドリッドTEL 0798−67−8802)で指導しておられます。
http://estudio-madrid.com/artistas.html

第1部、第2部の中間では恒例の酒心館特製粕汁を賞味しながら歓談の時間でしたが演奏会企画をしておられる方々を中心にスピーチをいただきました。

高島 仟 氏:今回演奏いただきました 有馬みどり さま 5月2日(土)19時 いずみホール ピアノリサイタル
http://oikawa-classic.com/artist/profile/pf-arimamidori.html
能勢義介 氏:幅広い活動の一貫として開始された“音楽と兵庫の食を楽しむ夕べ” 第4回 1月24日(土)18時 楽農レストラン「育みの里 かんでかんで」
http://www.noseweb.com/ynose/
http://www.noseweb.com/ynose/images/04_04.pdf
ソプラノ長谷川眞弓 氏:1月18日14時 兵庫県立美術館 ご自身の演奏予定「ソプラノ長谷川眞弓&ギター杉浦知美・魅惑のデュオ」
http://blog.goo.ne.jp/pongo777




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