  | 木曜日はクリニックは休診日で院外施設で主として入院が必要な内視鏡治療の機会をいただいていますが、8月21日(木)午前は第1,3,5木曜日午前に定期的におうかがいしている西宮市立中央病院でEST+総胆管結石バスケット摘出の機会をいただきました。1ヶ月前に同院で1度試みられましたが難易度が高くC管造影が不成功に終わった方でした。早速拝見すると、大きくはありませんが憩室を有する方で、ご高齢のため背中もまがりスコープが安定せず乳頭正面視が難しい上に、乳頭開口部自体がわかりにくく蠕動がすぐに始まる難易度の高い状況でした。
前回P管造影のみで終わったということから、共通管はなく微妙なC,P入れ分けが必要であることを予測し、最細径造影チューブで開始しました(粘膜内注入がおこりやすい傾向はありますが私は以前より好んで第一選択で使用しています)。まず乳頭をじっくり拝見し、無駄打ちせず「右手の感触」で判断した上で10 分の間に3回造影しましたがP管しか造影されませんでした(A)。
そこで、P管にガイドワイヤー(GW)を留置し(B)、造影チューブを沿わせながら(C)進めてゆくことで、うまくC管に選択的に挿入成功(D)できました。EST(乳頭切開)を始めましたが(E)造影チューブが最細径のためGWも18と細く軸が安定せず憩室の方へ切開ラインが向くため35のGWに入替えて(F)ESTを追加(G)、砕石およびバルーン排出に成功しました(H)。
続いて紹介元の医療施設でTCFが困難であった方のCFを1例させていただき、午後は、宝塚第一病院へ向かいました。宝塚第一病院は定期ではありませんが主としてESD(切開剥離)切除の機会をいただいており、本日も内科 小谷 光 先生と共に胃癌のESD(切開剥離)切除をさせていただきました。サイズは小さいですが、体下部(角上部)小彎やや後壁で、Pullで近づくとメスがたち、Pushにするとスコープがぬけてしまい接近できない部位でした。ここは、脱気をしながら「前払い」で、切開長を欲張らず少しづつ剥離してゆくことが肝要であり、約50分時間を要しましたが完遂できました。 | |