Report33: 2008.06.28 第14回日本ヘリコバクター学会(6.26-27)/95 x 55mm表層拡大胃癌ESD(切開剥離)切除(6.28)




2008年6月26日(木)27日(金)神戸ポートピアホテルで、兵庫医科大学臨床栄養部教授 福田能啓 先生が第14回日本ヘリコバクター学会を主宰されました。本学会は(故)下山 孝 先生が創設からリードされ、福田先生は実質的な補佐役筆頭として多大な貢献をされてきました。私自身も福田先生の御高配により、本学会の創設(1995年4月震災直後に第1回)より関与させていただき、2年前2006年6月22日(木)23日(金)第12回学会を主宰させていただく栄誉を賜りました。

学会前日の25日(水)は例年通り理事会を含めた各種委員会が開催され、16時開始の理事会に合わせてクリニックの午後の大腸内視鏡は4例に留め15時までの予定としておりました。同日は丁度、私自身、長年世話人をさせていただいておりました“兵庫県内視鏡治療懇話会”が開催され、当番世話人の佐野病院 佐野 寧 先生の招聘で藤井隆広クリニック 藤井隆広 先生が講演にお越しになり15時に神戸空港に到着され、その足でクリニックにお立ち寄りいただきました。藤井先生は1986年4月から国立がんセンターを軸にご活躍され2003年7月に開業されました。がんセンターでは研修、東病院、最後は、中央病院医長、大腸内視鏡のチーフとしてリーダーシップを発揮されましたが、途中私が神戸大学在職中メンバーが定期的にお世話になりました秋田赤十字病院(現: 昭和大学横浜市北部病院)工藤進英 先生のところへ1990年6月から2年間研修に行かれた経緯から、私どもとも懇意にさせていただいています。先生のクリニックは国立がんセンター中央病院の近く、東銀座、歌舞伎座の道向かい隣のM&Sビル7Fにある内視鏡専門クリニックで、私自身開院の際に色々参考にさせていただきました。
http://www.tf-clinic.jp/

16時ぎりぎり(1分ほど遅刻して)神戸ポートピアホテル南館で開催の日本ヘリコバクター学会理事会に出席、18時からは会長招宴に参加させていただき、国内外の方々と久しぶりに楽しく懇談させていただきました。終了後は、ラウンジで、渡邊英伸(新潟大学医学部名誉教授:PCL JAPAN 特別顧問)、坂上 隆(前 兵庫医科大学内視鏡部准教授:現 坂上医院)、加藤元嗣(北海道大学光学医療診療部准教授)、村上和成(大分大学医学部消化器内科診療教授)、奥田真珠美(和歌山労災病院小児科部長)各先生と久しぶりに楽しく一時を過ごさせていただきました。学会初日26日(木)は、Scientific Program終了後、評議員会、その後委員長のご指名をいただきました倫理委員会開催し最後は会員懇親会に参加させていただきましたが、翌27日(金)は、2ヶ月待ちを越える内視鏡検査があり、クリニックでの診療でした。

6月28日(土)は南大阪病院で胃癌のESD切除でした。ECJ直下のIIc病変をESD切除させていただいた方の第2病変で(近況報告28参照)、胃角全体を含み前後壁、体部、前庭部にまたがり、小彎を中心に約5分の4周を剥離する広範な病変でした。当初3時間以内を目標に開始しましたが、予想を越える出血があり、飲まず食わずで時間を要しましたが 95mm X 55 mm大一括切除を完遂できました。

Report32: 2008.06.22 ニューフェイス看護師




内田師長を中心に、開院時の立ち上げから核になって尽力いただいた2名の看護師さんが、おめでた、お子様の都合などでクリニックを離れることになりました。有能な両名であり私自身も心から信頼し検査そのものに集中できていた状況でしたので一時は危機感を覚えましたが、急遽、2回にわたり募集させていただいていた看護師さんたち、皆さん業務を覚えるのも早く、若さ溢れるきびきびした動き、また快活で雰囲気も明るく内田師長を中心にうまくまとまって行けそうでほっとしています。内視鏡検査介助・検査後回復室観察と並行して、尿素呼気試験によるピロリ検査、検査前説明、外来採血など専門的な業務が多い中ですが、かなり長くなっています内視鏡検査待ち期間短縮に対する検査増枠のためにも引き続いて看護師さんの募集を継続してゆく予定ですので随時応募をお待ちしています。

6月17日(火)は神戸市中央区医師会の第3回医政研究委員会(富永 了 委員長)で、22時前まで「スーパー特区」について神戸市医師会西田副会長から講演いただき委員間で意見交換させていただきました。

6月19日(木)午前は西宮市立中央病院におうかがいし、クリニックで診断した胃癌のESD(切開剥離)でした。ピロリ除菌後も複数回に亘り胃癌を認める高リスクの方ですが、今回は幽門輪に接するIIc病変でした。昨年8月30日には十二指腸球部に大きく浸潤した方のESD(切開剥離)切除を行いましたが(近況報告9:2007年9月7日付参照)、今回は、十二指腸球部内反転観察で十二指腸への浸潤がないことが確認できました。しかし、幽門輪に接する病変でしたので同部反転操作で肛門側をフラッシュナイフで切開トリミング後、胃側を順方向から切開剥離してゆきました。同日午後は、26日(木)が日本ヘリコバクター学会参加のため1週間早く三木服部病院で内視鏡検査をさせていただきました。21日(土)はクリニック診療日でしたが、18時頃終了後、神戸大学第2内科同期の集いでした。

Report31: 2008.06.08 第1回IBD交流会




新規の方々が随時お越しになられクリニックで診療させていただいておりますIBD(炎症性腸疾患)の患者様は、潰瘍性大腸炎が100名、クローン病が30名を越えていますが、2008年6月8日(日)14時からクリニックのIBDの患者様を中心にご家族の方を含めて30名の方がご参加され交流会を行いました。神戸大学で1997年から2006年まで10年に亘りIBDの患者様の会である“神戸IBD友の会”を開催してきましたが、その3代目の患者様代表であった宮内義幸氏 および中心メンバーであった三浦一郎氏 他 から交流会の再開をクリニック開院当初から打診いただいていました。他の核になるメンバーの方々と6名で2008年4月15日にクリニックにお越しになられ開催内容/時期についてご相談させていただき、潰瘍性大腸炎を中心にクリニックでも新たな患者様が多くお越しになられていることとあわせ、病気について全体をお話しをさせていただいたり患者様間の交流の機会は重要と考え開催の運びとなりました。

クリニックロビーにクリニック中の椅子を並べ、クリニックのスタッフ紹介、展示物を準備いただいたメーカーの方々のご紹介、(元)神戸IBD友の会代表 宮内義幸 氏の挨拶の後、私が講演させていただきました。講演の骨子は「強い病勢での緩解導入では速攻性であるステロイドを躊躇してはいけないが、病勢に余裕あればステロイドに代わる緩解導入の試みとして十分量のペンタサ、注腸療法、血球除去療法、ATM療法を、また、ステロイド依存性の緩解維持は免疫抑制剤で置換しステロイド離脱を試みる(6TGNモニタリング可能)こと、などステロイドは常に総投与量抑制を心掛け、その即効性が必要になる病勢が強い際に温存する」というものでした(この点につきましては、ホームページ近況報告Report23に図入りで詳細を記載していますのでご参照ください)。特にATM療法はクリニック開院後、遠方からもお越しになられ、既にのべ28回に至っており詳細についてお話させていただきました。

具体的には、ATM療法後無投薬で長期緩解維持=いわゆる「完治」については、クリニックの成績では必ずしも期待できるものではないと言う印象ですが、程度の差こそあれその殆どで改善を認めていることにはあらためて驚くとともに大草先生に敬意を表したいと思います。大草先生がご指摘のステロイド依存性例に加えて、十分量のペンタサ+注腸では緩解導入または緩解維持が困難な方でステロイド使用前に試みてみる価値はあると考えていますが、その位置づけを含めて多施設での多くの症例の蓄積が望まれます。2週間の抗生剤服用は心身の拘束は少なく有効例があれば(特に完治につながるのであれば)試してみたいという患者様のお気持ちも十分理解でき(私自身が潰瘍性大腸炎であれば一度は試すでしょうから)、患者様のお気持ちを尊重かつ副作用に配慮しながら大きなデメリットがないよう、ここまでの経験を基に運用できればと考えています。

休憩をはさんだあと、神戸赤十字病院 白坂大輔 先生の司会でパネル質問にお答えした後、治療体験談につき2名の患者様からお話をいただきました。自らの治療歴を皆様にお話していただくことは色々な精神的負担があったとは思いますが、それにより多くの方々が励まされ勇気づけられたと思います。一旦閉会しロビーのレイアウトを平素の状態に戻し、宮内氏主導による(自由参加で)患者様間の交流の一時がもたれました。各々の病状を含めた自己紹介からはじまり、今後の活動についての意見交換をされたとのことでした。


Report30: 2008.06.05 本日は食道癌ESD(切開剥離)切除でした




6月5日(木曜日):木曜日はクリニック休診日ですが複数の院外施設で内視鏡をさせていただいており、第1、3、5木曜日午前は西宮市立中央病院で入院が必要な内視鏡治療の機会をいただいています。5月は木曜日が第5週までありましたので、第1木曜日である本日午前は2週続いて西宮市立中央病院におうかがいしましたが久しぶりに食道癌のESD(切開剥離)切除の機会をいただきました。食道壁は薄く脆弱ですが、相対的に厚い粘膜筋板を確実に切開するために1.5mmを使用する大腸より長い2mmのフラッシュナイフを用い、呼吸移動をアタッチメントでおさえながらスコープごと移動させることで連続性に粘膜切開可能でした。体位変換しないでも左側が水没しないよい条件でしたので、口側から肛側まで一気に一筆で切開できそうでしたが、セオリー通り、肛側の粘膜切開+トリミングをおき、その後、手前から剥離してゆきました。適切な層に入れましたので、疎な食道粘膜下層の剥離は1mmフラッシュナイフでなぞるだけでも順調、むしろ容易にすすめることができました。

食道ESDが短時間に終了できましたので午前中にクリニックに移動することができ、午後はスケジュールを調整できましたので急遽今週はじめから激痛であった虫歯の処置をしてもらいに行きました。神経を潰さざるを得ないという事で治療をしてもらいましたが、何度か激痛で飛び跳ねました(鎮静剤がいりますね:笑)

その後、17時過ぎにクリニックを出て大阪へ向かい第21回大腸病態治療研究会に参加して来ました(18時から世話人会、18時30分から研究会)。神戸大学を辞する前に世話人に推挙いただきましたが、その後の異動で、久しぶりの参加でした。北野厚生 先生を中心に、IBD(炎症性腸疾患)に関して徹底討論する実質本位の研究会で、色々参考になりましたし、久しぶりの出席で、懐かしい顔ぶれにお会いすることができました。

6月3日(火曜日):現在、クリニックの日常スケジュールは、9時10分から1例外来予約診療の後、胃内視鏡検査3名、おおよそ10時頃から予約外来診療(途中、随時、病状悪化やATM前の潰瘍性大腸炎の方の前処置なしの S状結腸までの臨時大腸内視鏡検査あり)、12時30分頃から予約大腸内視鏡検査6-7名(うち2名は胃大腸内視鏡同時施行)17時30分から予約外来診療(月水金のみ)となっています。予約優先診療ですので、予約外受診の患者様は状況によりましては大腸内視鏡検査時間帯にずれ込んで検査の合間までお待ちいただくことになる(近くのハーバーランドなどへ一旦出ていただき携帯電話へご連絡させていただいたりしておりますが)場合もありますし、内視鏡検査自体も予約枠は余裕をもって設定しておりますが、特に大腸内視鏡では即時ポリープを切除しており複数個あっても極力1回の検査で終了できるよう心掛けていること、当日判明した内容につきましては検査後にご説明させていただいていることなどから全体がずれ込んでゆく場合があるなどご迷惑をおかけしておりますが、いずれに致しましても、業務が朝からエンドレス状態になることが多く、院長は昼食5分以内状態(1分ごと3回に分けるなどもあり)、スタッフも(外来診療は女性患者様の診察の際以外は院長一人ですることが多いですが)内視鏡検査の前処置・介助、検査後回復室での監視、内視鏡検査前説明、ピロリ菌判定の尿素呼気試験検査/測定など複数の業務を分担しながらがんばっています。6月3日(火)は丁度、内視鏡検査のキャンセルが出た時間帯を含めて(個人情報で明らかにできませんが、ある目的で)急遽調整することができ、開院以来初めて短時間ですがランチタイム(お寿司、アボガド、チェリー、マンゴ)を皆で過ごしました(院長は歯痛で満足に食べられずでしたが)。

6月1日(日曜日):5月中旬に赤穂からご紹介いただいた初発潰瘍性大腸炎の患者様が、電話やメールで随時やりとりさせていただき効果がなければ来院していただくようお伝えしていたのですが、残念ながらペンタサ3000mg(12錠)でも病勢を制御できず、5月30日金曜日に発熱も高度になり(神戸まで来院できないとのことで)紹介元で採血チェックしていただいた結果を鑑みステロイド静脈投与と判断し、5月31日土曜日から赤穂で投与開始しておいただきました。その効果確認/治療計画のため、赤穂に出向きました。平素の通勤は、当初、西宮 仁川の自宅から車を自走して阪急西宮北口駅前(1日1000円上限)、阪神西宮駅前(1日1200円上限)に駐めて電車にのることが多かったのですが、メタボ対策で最近は阪急仁川駅まで10分ほど徒歩で向かい、そのまま高速神戸まで阪急で向かっていますが、当日は車を自走してJR西宮駅前駐車場に駐め(1日1000円上限)、JR乗車、JR芦屋駅発10時13分(1時間1本ある)JR播州赤穂行き直行の新快速に乗換えて、そのまま11時38分にJR播州赤穂駅に到着しました。帰路は、JR播州赤穂駅前で赤穂の塩ラーメンを食べて、1時間に1本あるJR播州赤穂駅発14時09分発の新快速に乗り、15時18分にJR神戸駅着、クリニックで所用を片付け帰路につきました。患者様は、順調に軽快され6月5日木曜日からは内服ステロイドに変更可能、食事も開始されています。




Report29: 2008.05.29 本日は胃癌ESD(切開剥離)切除3例施行しました




第1、3、5木曜日午前中は西宮市立中央病院で入院が必要な内視鏡治療を施行させていただいております。また第1、3、5木曜日午後は従来産業医契約企業の訪問日としておりましたが、4月からフリーにし随時院外での内視鏡治療や講演などに随時充当しています。

本日は第5木曜日で、午前は西宮市立中央病院で入院が必要な内視鏡治療をさせていただいている日で、西宮市立中央病院の胃癌症例のESD(切開剥離)切除1例の予定でしたが、クリニックの胃癌例1例追加させていただき、2例の胃癌のESD切除でした。午後は垂水の佐野病院でクリニックの患者様3例(2例の内視鏡治療、1例のクローン病検査)の検査治療を豊田昌徳 先生と施行させていただきました。

http://www.nishi.or.jp/~byouin/
http://www.sano-hospital.or.jp/index.html

午前の1例目はクリニックで診断させていただいた胃癌の方でした。昨年、姫路でGroup IVが一度出たのですが、その後、数回の検査で再現性がなくGroup I、IIと非腫瘍の診断が続いたためクリニックを半年前に紹介受診された方です。クリニックでの初回の内視鏡検査ではGroup Iと非腫瘍=潰瘍瘢痕の診断にとどまりましたが、ピロリ除菌することで背景粘膜の炎症が鎮静化した結果、今回の内視鏡検査再検では、肉眼的にもより明確にとらえる事ができ、なんといっても診断が困難であった病理診断で、炎症による異型の関与が差し引かれ、GroupV診断となりました。病変自体の大きさ、形状は半年前と著変なしですが、急遽、本日の2例目として施行させていただきました。(真)大彎ではありませんが、元来、胃体部大彎はESDの難易度が高く、胃体下部で反転でも吸引しなければ接近できない状況、かつ、クリニック紹介までの多数回の内視鏡検査での生検による癒着瘢痕繊維化および血管再生による出血の制御に難渋しましたが完遂できました。午前の2例目は西宮市立中央病院近隣の施設からのご紹介の胃癌の方でしたが、ESDは容易な前庭部小彎(やや後壁)で幽門輪も順方向で処理可能(十二指腸球部内反転なしで)でした。

午後の1例目は、クリニックで初めて大腸内視鏡検査をお受けになられ、検査時に7カ所のポリープを外来切除させていただいた方ですが、サイズが比較的大きいLST-G(側方発育腫瘍)が横行結腸中間襞裏にあり内視鏡の制御が困難な部位で入院切除と判断しました。条件がよくEMRで一括切除できESDは不要でした。午後の2例目は、半年前に検診センターでGroup IVの診断であったため精査目的でクリニックに受診された方ですが、既に10年前に広島でピロリ菌除菌を施行されておられ、クリニック初診時の尿素呼気試験でもピロリ陰性を維持できていました。ピロリ菌除菌後には胃癌の発生が有意に抑制されることがわかってきていますが、クリニックでの検査でもGroup IVの再現性があり(逆にGroup Vは出ませんでしたが)内視鏡的にはNBI所見も併せて一貫してIIc病変と診断できましたので、十分に同意取得の上、治療的診断を兼ねてESD(切開剥離)治療予定とさせていただいていた方でした。

西宮でのESD切除1例目が出血制御に難渋し予定からスケジュールがずれ、かつ、丁度、阪神高速神戸線 芦屋から摩耶が本日から6月6日まで通行止めであったため、急遽JR西宮に車を止めてJRで垂水へ移動、JR垂水駅東口改札を出ると丁度吉野家がありましたので、3分で食べて佐野病院へ向かいました。大腸内視鏡治療後、結果的に本日3例目の胃癌ESD切除となりましたが豊田昌徳 先生と御一緒に完遂させていただきました。さらに回盲部狭窄が疑われたクリニックのクローン病の方の大腸内視鏡+小腸造影も施行させていただき帰路につきました。

Report28:2008.05.24 2008年6月8日(日)14時からIBD交流会を開催します




第1回青山内科クリニックIBD交流会(仮称)のご案内
日 時:2008年6月8日(日)14時から16時
場 所:青山内科クリニック:胃大腸内視鏡/IBDセンター ロビー
    〒650-0015 神戸市中央区多聞通3−3−9 神戸楠公前ビル5F
    TEL 078-366-6810 FAX 078-366-6811  http://www.aoyama-clinic.com

2007年5月に独立し1年が経過致し、炎症性腸疾患(IBD)領域に関しましては、外来血球除去療法、レミケート、ATM療法など専門的な治療体制を整え、神戸大学時代から引き続いて加療させていただいております患者様に新規患者様が加わり潰瘍性大腸炎100名、クローン病30名を越え、CC Japan最新号でも紹介されました。

CC Japan
http://www.mikumosha.co.jp/ccjapan/ccjapan.html

神戸IBD友の会(1997年から2006年 第10回で閉会)
http://www.med.kobe-u.ac.jp/im2/ibd/kaihou_No8.pdf
http://www2.snowman.ne.jp/~h-ibd/list2.html
http://www.med.kobe-u.ac.jp/im2/ibd/
http://okinawa-ibd.hiho.jp/link/link.html
http://www.mimibukuro.org/oomimi/patientsclub.htm

神戸大学在職時に立ち上げた、附属病院の炎症性腸疾患患者様の会である【神戸IBD友の会】2006年第10回を以て閉会の際にまとめ役であった 宮内義幸、三浦一郎 様を中心に、同会の主旨を汲んだ患者様同士の交流を目的にした集いの再開ができればとご提案いただき、下記の要領で、クリニック主宰の情報交換の会(仮称)を開催することになりました。多数御参集ください(ご家族の参加、ご友人のご紹介も歓迎です)。
 お手数ですが、おおよその参加人数把握のため、下記に記入の上ファックスか郵送、又は内容を<Info@aoyama-clinic.com>へメールでご返信いただければ幸甚です(参加に必須ではありません)。

内 容:最新のIBD治療のお話(青山)/患者様の治療体験報告/患者様交流会

(現)神戸赤十字病院ご勤務の 白坂大輔 先生をはじめとする「神戸IBD友の会」にご尽力いただいた先生方を中心とする近隣病院のIBDに造詣が深い先生方、青山内科クリニックで月2から3回「クローン病外来」をされている 兵庫医大 福田能啓 先生など専門の先生方のお話、薬剤師さんのお話、栄養士さんのお話 に加えて「神戸IBD友の会」同様”どの生命保険に入れるのか”など日常に密接に関係した内容を次回以降順次取り上げてゆく予定です。

※返信は参加に必須ではありません
※本状の内容および会当日で得られた情報は個人情報保護遵守で対応致します


2008年5月24日(土)の南大阪病院では、体上部小彎で病変口側がESJまで5mm、かつヘルニア内にある胃癌のESD(切開剥離)切除でした。大きさは約10mmと小さいですが、はじめに口側の処理でヘルニア内の狭いスペースから出す必要があり、かつ血管も非常に多く存在しましたが、慎重に処置しながら完遂できました。本患者様はあと胃に2つに腫瘍性病変が存在しており(サイズは大きいですが難易度は高くなく組織学的にも進行は遅い病変)次回まとめて切除予定です。順調に終了しましたので、昼過ぎにはクリニックに戻っており、雑用を片付け、夜は、神戸市中央区医師会の医政委員会があり出席しました。

第2、4木曜日午前におうかがいしております元町の京都工場保険会神戸健診センターの軽鼻内視鏡は通常通りでしたが、木曜日午後の三木服部病院では、オリンパスLuceraシリーズが装備され、非常によい内視鏡環境になりました。経鼻内視鏡やESDも対応可能です。



Report27:2008.05.15 5月14日 開院1周年を迎えました:北野クラブ・ソラ/ミラージュヴィラ




2007年5月12日(土)内覧会/13日(日)模擬診療/14日(月)開院から1周年を迎え、2008年5月13日(火)18時30分から北野クラブ・ソラ/ミラージュヴィラで記念の小宴を開催しました。
http://www.sola-resort.com

クリニックのスタッフの慰労で計画していた会ですが、急遽、過去にクリニックに勤務していただいた方、潰瘍性大腸炎白値球除去療法で尽力いただいている技師さん、関連業者の方々、また内視鏡検査をご紹介いただいている一部の検診センターの方々など開院以降実質的にお世話になった(ている)方々にもプライベートな集まりとしてご参集いただきました(平日の早い時間帯でしたので、平素内視鏡検査ご紹介でお世話になっています医師会の先生方にはお声をおかけできませんでした)。

北野クラブ・ソラは、1957年オープンの老舗「北野クラブ」から2分ほど上ったところに2005年に出来た系列パーティスペースです。当初、ホテルの宴会場、中でも上層階で外が見える宴会場を視野に入れて探しましたが手頃な大きさの会場が予約できず、北野地区のパーティスペースである、The House of Pacific(天ぷら老舗「お可川」の跡地)、北野ガーデン(フレンチ部門だけが残っている)、セントジョージ・ジャパン(北野クラブと同様老舗)などを、4月末からの連休中に論文査読、原稿執筆、裁判鑑定意見書作成などの合間をぬって、下見がてら直接廻って来ました。
http://www.cpkobe.com/banquets/banquets_sky.html
http://www.kitanoclub.co.jp/
http://www.thehouseofpacific.com/
http://st.idealdeco.com/
http://www.kitano-garden.com/

以前、研究会の打ち上げでミニコンサートをしたこともあるThe House of Pacificおよび北野ガーデンは13日は空きがなく、まだおうかがいしたことがない北野クラブ・ソラにコンタクトすると丁度空いており新神戸プラザからロープウエイ乗場を経て歩いておうかがいしました。会場の2Fミラージュヴィラは全面窓で、眼下には、ヴィーナスブリッジに匹敵する近い距離感の神戸の街並を会場に居ながらにして望め、天井もオープンになり空を直接仰ぐことがでるという立地、レイアウト、新神戸から徒歩でも5分程度の利便性から即決しました。

http://www.tourdor.jp/

はじめはウエルカムドリンク、その後はデザートビュフェとして活用した前室も使用しながらゆったりとしたレイアウトの中で、生チョコのデザートなどメニューも充実、料理のレベル、スタッフの対応も一流ホテルに匹敵するレベルであり、アマデウス音楽監督の 長谷川香織 さまのピアノ、大阪の夕陽丘高校音楽部から相愛大学4年生在学中の 申 幸烈 君のトランペットの演奏の中、プライベート感覚で、平素の慌ただしい診療から離れてリラックスしたひと時を過ごしました。
http://www.amadeus-bwtj.com/

5月8日(木)は、日本消化器病学会総会が博多で開催され、座長の機会をいただきました。午前、京都工場保険会神戸健診センターで経鼻内視鏡を施行後、博多に移動し会場へ向かいました。今回の学会長 九州大学 飯田三雄 教授の医局長として学会準備に超多忙が予想される 中村昌太郎 先生、慈恵医科大学 中田浩二 先生 他 が声をかけてくださり、久しぶりにお話させていただくことができました。内視鏡予約待ちが2ヶ月を越えており、評議員会出席後、日帰りで戻りました。5月15日(木)西宮市立中央病院では、上行結腸のLST-Gで襞にかかる病変でしたが、サイズおよび肛門側の局注により手前へ向きましたのでEMR切除としました。




Report26:2008.05.02 内視鏡検査総数2000件/クリニックで外来切除した病変(4):carcinoid




5月1日(木)午前西宮市立中央病院では総胆管結石治療2例でした。小川弘之部長、4月からローテーションでお越しになっている専攻医、研修医の先生方と御一緒に治療させていただきました。第1例は巨大憩室を有する例で、1年前にEST(乳頭切開)を施行し結石を摘出、その後順調に経過しておられましたが、憩室による圧排のためか1cm大が5ヶ再発していました。幸いEST後の再狭窄はなく砕石バスケットを用いて結石を順次破砕後バルーンで排出しました。第2例は2cm径に拡張した総胆管に陥頓する形で結石が存在し、総胆管壁に固定されている状況でした。EST後バスケットを用いて砕石を試みましたが、バスケットは末梢へ通過はしますが、バスケット自体を拡げるスペースがなく難渋しました。そこで、バルーンを結石の末梢で拡張させ結石全体を引っ張ったところ上手く排出できました。同日午後は三木服部病院へ移動し大腸内視鏡検査でした。第2、4土曜日の南大阪病院でも最近2回は通常大腸内視鏡検査でした。

2007年5月13日(日)に第1例を施行して以降、2008年5月2日施行の胃内視鏡3件、大腸内視鏡8件をもって検査総数が2000件を越えました(胃内視鏡914件、大腸内視鏡1094件 計2008件)。長年の経験からリスクなく外来治療できると判断した内視鏡治療適応大腸病変はクリニックで外来切除してきました。ホームページにも随時アップしています様に比較的大きな病変も切除し、内視鏡治療適応病変の99%は外来切除していますが、大禍なく1年が経過していますことに安堵しています。安全第一ではありますが、可能な限り1回の検査で治療まで完結できるよう、今後もクリニック内の体制、クリニック外の入院施設との連携を充実させてゆく所存です。また、過去に他施設で痛みや癒着で大腸内視鏡挿入が不成功に終わった内視鏡挿入難易度の高い方々の来院も益々増加しております。深部挿入を安全に成功させることがまずは最大課題ではありますが、挿入難易度が高い例では挿入成功で安堵し緊張を緩めることなく、一層気を引き締めて病変の診断治療に集中することが肝要です。極めて挿入難易度が高い場合は次回検査で挿入に成功する保障はありません。そこで留意すべきことは、大腸の検査としては、診断能力および治療まで完結できる大腸内視鏡検査がベストの方法ですが、観察死角部位が存在することです(左図)。死角部位では、襞や屈曲部をかきわけながら(場合によっては体位変換を加えて)数回観察を繰り返し確実にチェックする必要があります。残念ながら以前、他院での大腸内視鏡検査で異常なしと診断された部位に比較的大きな病変や小さくても慎重に対処すべき病変が見いだされた例をアップします(より詳細な内視鏡写真はQ&A5にアップしています)。安全、確実、そして、心身ともに苦痛のない検査を提供できるようスタッフ一同一層の努力をする所存です。

Report25:2008.04.19 第18回 神戸市中央区内科医会学術講演会




昨年クリニック開院時に神戸市中央区医師会に入会させていただき同時に神戸市中央区内科医会の輪に加えていただきましたが、早速、神戸大学第2内科の大先輩、神戸市中央区内科医会会長 小西明和 先生のご高配により、4月19日(土)生田神社会館で『ピロリ感染の有無を軸にした上部消化管診療の実際〜慢性胃炎・胃癌・消化性潰瘍から逆流性食道炎・食道腺癌の時代へ〜』 と題して第18回神戸市中央区内科医会学術講演会で講演の機会を賜りました(座長は同じく神戸大学第2内科の先輩 山本胃腸科 石原一秀 先生:共催 田辺三菱製薬株式会社)。生田神社会館は前職時代に関与させていただいた多くの研究会が開催されていた場所で当時を懐かしく思い出しておりましたが、同時に藤原紀香さんの結婚式で一躍全国区で有名になった場所でもあります。往路のタクシーの運転手さんのお話では、藤原紀香さんは親和学園出身で生田神社会館のオーナーは親和学園の同窓会長とのことでした。

開院後も皆様から引き続いて貴重な講演の機会をいただいておりますことをまず深謝申し上げますが、“時間を逆算しての直前準備”は変わらずです。以前は当日、講演前に準備する時間があることが多かったのですが、開院後は時間がタイトになっており、19日(土)当日もクリニックはオープンの土曜日でしたので、外来診察、上部内視鏡4名、下部内視鏡3名の予約が入っていました。クリニックの自成績の集計や最新の文献収集は事前に行っていましたが、最終準備は前日夜中、当日朝通勤の阪急電車の西宮北口から高速神戸の車中、そして14時過ぎに診療が終了してから会場へ向かう前の約1時間を活用しての作業でした。15時45分に会場に入り、16時20分頃から約1時間、前職時代の成績、クリニックでの内視鏡検査を基にした自成績に最近の文献的知見交えてお話させていただきました。中央区外の神戸市医師会の先生方も多くご参加を賜り、講演直後および懇親会でも途絶えることなく活発にご質問をいただきました。

神戸市医師会の先生方には、前職時代の神戸市医師会医療センターでの内視鏡検査に続いて、クリニックでの内視鏡検査をご支援いただいておりますが、懇親会では、神戸市中央区医師会内科医会会長 小西明和 先生(写真中央)、神戸市中央区医師会会長 置塩 隆 先生をはじめ神戸市中央区内科系の先生方と直接交流させていただき貴重な時間を過ごさせていただきました。

【第18回神戸市中央区内科医会学術講演会抄録】

ピロリ菌は幼小児期に経口感染し胃炎を持続させ、胃癌、消化性潰瘍の最大の原因なのでピロリ陽性例を見過ごさずできるだけ若年での除菌が好ましく、潰瘍を有さない例への保険適応拡大が望まれる。一方、生来ピロリ陰性例では(噴門部を以外の)胃癌発症は極めて稀で胃癌検診から外す方向が検討されており、そのエヴィデンスを示し今後の胃癌スクリーニングのあり方について言及する。ピロリ感染は激減しており、50歳以下のピロリ感染率は50%以下でピロリ陰性時代に入ったといえる。ピロリ陰性例では慢性胃炎がなく、陽性例に比して酸分泌が亢進しているので逆流性食道炎を念頭に酸を制御することが重要である。代謝経路・作用発現・剤型などの面からH2受容体拮抗剤およびプロトンポンプ阻害剤の使い分け、使用上の留意点に関して実際の診療に即して具体的に述べる。ピロリ感染の有無から“胃炎型”と“食道炎型”を鑑別し治療することが重要である。





Report24:2008.04.17 次号CC Japanにクリニックが紹介されます:愚息の指揮 レスピーギ“ローマの祭”




4月26日発行 CC Japan(クローン病と潰瘍性大腸炎の総合情報誌)Vol 43でLCAP施行施設として本院が紹介されます。
http://www.mikumosha.co.jp/ccjapan/ccjapan.html

本日4月17日(木)は午前が西宮市立中央病院で、クリニックで診断させていただいた胃癌および大腸腺腫の方々のESD(切開剥離)切除でした。胃癌の肛側は幽門輪ぎりぎりでしたが十二指腸球部内反転せずに順方向で処理可能で順調に終了し直ちに2例目にとりかかりました。2例目は高齢発症の潰瘍性大腸炎の方でした。発症後3年ですが前医で継続してステロイド投与が行われていたため(かつ緩解に入っていない)アザチオプリン(イムラン50mg)を併用し、ステロイド離脱かつ緩解導入に成功、婦人科疾患術後癒着で全大腸内視鏡が不成功かつ痛みもあり検査を施行していなかったため大腸内視鏡検査を施行したところ直腸にIIa (LST-G)を認めました。p53染色は弱陽性でしたが、罹病期間、また内視鏡像およびHE病理組織からはColiticではなくがSporadicと判断できましたが、さすがにクリニックでの外来切除はリスクが高いと判断されましたので入院の上内視鏡切除としました。予想通り、非UC例に比して粘膜下層のスペースが狭く、かつ、易出血性であり慎重に切除を完遂しました。終了後、須磨区の兵庫県立こども病院へ移動し、14時から10歳のクローン病の患児のダブルバルーンによる小腸内視鏡でした。5歳発症で内科的治療に難渋され6歳時に全結腸切除+回腸ろう造設後5-ASA内服で安定しておられましたが、採血で炎症所見の増悪がみられたため小腸病変の有無についての検索依頼でした。観察目的部位同定のため事前にお願いした小腸透視では有意な所見はなかったのですが微細異常所見の有無の確認のため予定通り施行させていただくことになりました。ダブルバルーンで小腸肛門側半分の観察をさせていただきました。

こども病院からの帰路はクリニックに立ち寄り4月19日の神戸市中央区内科医会学術講演会での講演準備を少ししてから、オープンした新神戸の神戸芸術センターへ初めて立ち寄ってきました。1100席の大ホールと使用しやすい100席強の“ショパン”、“シューマン”、“プロコフィエフ”と命名された小ホールが3つ、地階には大丸ピーコック、上には高級賃貸マンションが併設されています。そしてなんといいましても2フロアがクリニックスペースとなっており開院に際して選択肢の一つとして真剣に検討した場所でした。現在のところ人通りが増加したとはいえませんが今後の発展を祈念しています。
http://www.art-center.jp/kobe/
http://www.ack-medmall.com/

4月5日(土)は14時30分頃から坂下内科消化器科 坂下正典 先生がスタッフの方と見学に来訪されました。スタッフのお一人は、私が卒業後2〜3年目の2年間の初期研修でお世話になった須磨赤十字病院で御一緒した看護師さんでした。
http://www.sakashita-naika.com/index.html

4月12日(土)午前の南大阪病院は通常大腸内視鏡検査でしたが、夜は大阪池田市アゼリアホールで、高校3年の愚息がレスピーギ“ローマの祭” 他を指揮しましたので聴きにいきました。1年前に指揮を始めてから、時々、タクト技術、曲のまとめ方、練習方法など意見交換をしたことが思い出され感無量でした。翌日13日(日)は開業セミナーでの講演の機会をいただきました。懐かしい方々が参加しておられ久しぶりに楽しくお話しさせていただきました。






前ページspaceTOPページspace次ページ


- Topics Board -