| 第1,3,5木曜日午前は西宮市立中央病院で入院を要する内視鏡治療の機会をいただいています。本日は同病院の症例で胃体中〜下部小彎後壁3cm大腺腫のESD(切開剥離)切除でした。
体下部は、アプローチし易い口側、後壁側に手を出さず、アプローチが難しい肛側、特に前壁側の剥離を粘り強く行うことで重力により口側へ展開してゆきます。Multi-bending Scopeではない通常スコープですと送気状態ではpushでは近接出来ずpullではメスが立ってしまうため、十分に吸引して、すくようにIT2を操作する必要があります(前払い)。 http://www.aoyama-clinic.com/topics2/img/2-1.jpg 送気に空気を用いると時間経過とともに条件が悪くなる場合がありますが、西宮市立中央病院は炭酸ガス送気が可能な施設ですので大きな心配はしていませんでしたが、予想に反して、剥離開始後すぐに吸引による接近が困難な状況となりました。3cm大ですと2回ほどうまく刃をあてれば口側へ展開するのですが、剥離による病変の移動効果も乏しく難渋しました。遠方からの操作で剥離できるよう経鼻スコープを挿入してトラクションをかける、最も太い2チャンネルスコープへの変更、などを駆使しましたが(糸付きクリップは用いませんでしたが)、最終的にスネアで回避する形になりました。
12時20分に西宮市立中央病院を出てJRを利用し、垂水駅に13時20分に到着、創業40年のラーメン古潭の垂水店が垂水駅ピエント垂水西館1Fに5月2日にopenしており、海老塩ラーメンを賞味し14時に佐野病院に到着しました。 http://r.gnavi.co.jp/k053313/ http://www.ramen-kotan.co.jp/11.htm
佐野病院では、クリニックで加療中のCronkhite-Canada症候群の患者さまの回盲弁上唇全体を占拠する5cm大の大腸腫瘍のESD(切開剥離)切除でした。長期間ステロイド依存性となっていた状態をアザチオプリン併用でステロイド離脱に成功し、クリニックでも大腸内視鏡検査毎にポリープ切除をしていましたが、ポリープの急峻な増大を認め、中でも今回の病変は広基性で回盲弁上唇全体を占拠する大きさでESD(切開剥離)切除としました。体位変換を駆使して、左右両側から可能な限り剥離、途中隣接ポリープが病変に重なったため切除/回収/スコープ再挿入がありましたが、最終的に右側臥位で重力を利用して十分剥離した後、スネア切除しました。 | |